Aviaryは無料で使える高機能フォトエディタとして写真加工に大変便利なWebサービスだったが、去年末にサービスを終了してしまったために現在は使用不可能になってしまっている(ちなみにスマホアプリをダウンロード済の場合は使える)。

僕のメインのブログは写真メインだったのでAviaryは欠かせないツールだったのだが、これはもう残念としか言いようがない。やはり外部サービスに頼り切った運営方法ではいずれこうなるということか…。

まあ、こうなってしまっては仕方がない。気持ちを切り替えて別の方法を考えることにしよう。では、まず手始めにAviaryの用途についてまとめてみることにする。


Aviaryの主な用途

・クロップ(トリミング)
・角度調整(画像回転)
・明るさ、コントラスト、彩度などの調整
・強調、フィルタ、フレーム、特殊効果などの様々な機能
・Exif(画像情報)の削除(PNGに変換されるため)
・ランダムなファイル名設定

大体上記の用途が主である。なので、これらの機能が別の方法で補えれば良いということになる。だが、外部サービスに頼った方法を取れば今回のようなことの二の舞になってしまうのがオチなので、なるべくオフラインで処理できる方法を考えてみることにする。


オフラインでAviaryの機能を再現してみる


調べてみるとWindowsに標準で実装されている「フォト」という機能が意外と便利らしい。これを使えば、上記のクロップ、角度調整、明るさ・コントラスト・彩度の編集に関しては概ねカバーできるようだ。

クロップ(トリミング)を再現する



Aviaryのクロップ機能で優れていた点は「決まった縦横比でクロップできる」ということだった。これはWindowsの「フォト」にも同程度の設定が備わっているため、これを使えば外部サービスを頼る必要はない。

なお、「フォト」のクロップ機能の縦横比は「正方形」「16:9」「3:2」「4:3」「7:5」「10:8」に「カスタム」を加えた7パターンだ。使い勝手もAviaryと似たようなものなので使いづらいということもない。

「フォト」でクロップする方法


・画像ファイルを右クリック
・メニューから「プログラムを開く」 → 「フォト」を選択
・ビューア右上の「編集と作成」 をクリックし、「編集」を選択する
・「クロップと回転」をクリックする
・「縦横比」で好きなサイズを選択し、ツマミや画像位置を調整して「完了」をクリックする

角度調整(画像回転)を再現する



Aviaryでは「元画像の傾きをビジュアルな操作で調整できる」という点が魅力的だった。これについても「フォト」機能で再現することができる。なお、「フォト」では角度も表示されるのでこちらの方が便利かもしれない。

「フォト」で角度調整する方法


・画像ファイルを右クリック
・メニューから「プログラムを開く」 → 「フォト」を選択
・ビューア右上の「編集と作成」 をクリックし、「編集」を選択する
・「クロップと回転」をクリックする
・「回転」で好きな角度に調整して「完了」をクリックする

明るさ、コントラスト、彩度などの調整を再現する



Aviaryは明るさ、コントラスト、彩度などの調整に加え、色温度などの細かい設定ができることが魅力的だったが、これに関してはAviaryを使わなくても「フォト」および「その他の画像編集用のフリーソフト」で概ねカバーできる。

なお、「フォト」においては「明るさ」「彩度」「コントラスト」「ふちどり」などを調整することができる。

「フォト」で明るさ・コントラスト・彩度などを調整する方法


・画像ファイルを右クリック
・メニューから「プログラムを開く」 → 「フォト」を選択
・ビューア右上の「編集と作成」 をクリックし、「編集」を選択する
・「調整」をクリックする
・ライト、色などを好きな感じに調整して「完了」をクリックする

ちなみに詳細に設定したい場合は以下のフリーソフトを使うと便利

IrfanView(イルファンビュー)多機能の画像エディター
GIMP(ギンプ)Photoshopの代替ソフトとして使える高機能画像編集ソフト

Exif(画像情報)を削除する



Exif(エグジフ、イグジフ)とは、デジタルカメラで撮影した画像データに撮影条件に関する情報(メタデータ)を追加して保存できるという規格のことで、主にJPEG形式の画像に含まれる撮影日時・カメラの機種・画素数・位置情報などの画像情報を指す言葉として使われている。ネット上のSNSなどに投稿された画像からプライバシー情報が抜き出せるので、たしか一時期問題になったと記憶している。

個人的にはややこしいことはゴメンなのでExifはなるべく削除してからネットにアップしたいスタンスなのだが、その点においてはAviaryでJPEGを編集することでPNG(Exif非対応)に変換し、再度JPEGに変換し直すことでこの問題をクリアできていた(ただ、今考えればメチャクチャ面倒な手順だったと思うが…)。

今はAviaryが使えないのでJPEGを直接編集することになるのだが、このままだとExifを残したままネット上に画像をアップロードしてしまうことになる。なので、オフラインでかつ簡単な操作でまとめてExifを削除する方法を検索してみたところ、以下のような方法が見つかったのでここに記載しておこうと思う。

PC上でExifをまとめて削除する方法


・Exifを削除したいJPEG画像を選択する(複数ある場合はまとめて選択する)
・右クリックして「プロパティ」を選択する
・プロパティのタブから「詳細」を選択し、「プロパティや個人情報を削除」をクリックする
・「このファイルから次のプロパティを削除」を選択する
・「すべて選択」をクリックし、「OK」をクリックする

ちなみにPNGに変換してしまえば、ファイルサイズは大きくなるものの この問題はクリアできる

ランダムなファイル名に設定する



Aviaryで編集した画像はダウンロード時に適当な英数字のファイル名に変換されていた。僕の場合、ウェブに画像を大量にアップすることが多かったので、ファイルにいちいち名前をつけなくて済むこの仕様は結構気に入っていた。

だが、これからはそれができないので、他の方法を使う必要がある。そんなとき役立つのが「ファイル名変換君」というフリーソフトである。これを使えば画像ファイルにまとめてランダムなファイル名を割り当てることができる。

ファイル名変換君(Vector)

Aviaryの代わりに使えるWEBサービス


上記ではオフラインでAviaryの機能を補う方法を挙げたが、以下ではAviaryに代わるWEBサービスを挙げてみたいと思う。

BeFunky(ビーファンキー)



おすすめ度:★★★

BeFunky(ビーファンキー)は無料で使える高機能フォトエディタで使い勝手はAviaryに似ている。だが、多くの機能制限があるため有料版にアップグレードしないとまともに使うことができないようだ。(有料機能を使うとロゴが入る)

明度・対照・彩度などは無料で使える範囲に収まっているので、簡単な画像補正には向いていると言えるが、フレームやエフェクトをはじめとする様々な機能をふんだんに使いたい場合には不向きだと思う。

ちなみに基本は英語になっているが右上の「setting(設定)」から言語を日本語にすることもできる。また、ファイルの保存については基本的にPC上の画像ファイルに上書きされる仕様になっている。

https://www.befunky.com/

PiZap(ピザップ)



おすすめ度:★★★★

PiZap(ピザップ)もBeFunkyのような無料で使える高機能フォトエディタで、基本的な画像調整がまとめて行うことができる上、フィルタ等も無料で使えるものが多いためBeFunkyよりは使い勝手がいいような気がする。

ただし、英語仕様でかつ、ちゃんと保存するのに登録が必要になるので少々面倒である(右クリックから編集した画像を保存することは可能)。なので、しっかり使いたい場合はアカウント登録をしなければならないと思っておいた方が良い。

https://www.pizap.com/

Fotor(フォトル)



おすすめ度:★★★★

Fotor(フォトル)はスマホアプリとしても有名な基本無料の高機能フォトエディタで、仕様面からすればAviaryに一番近いと言えると思う。明度・対照・彩度などの基本的な調整は無料で行えるのでなかなか便利だ(日本語にも対応)。

しかし、特殊効果をはじめとするいくつかの機能は有料版にアップグレードしないとまともに使うことができない(有料機能を使うとロゴが入る)。だが、Aviaryに無い機能も多数搭載しているので色々な使い方ができると思う。

なお、編集した画像を保存するにはユーザー登録が必要になる。

https://www.fotor.com/jp/

Pixlr Editor(ピクスラー エディター)



おすすめ度:★★★★★

Pixlr Editor(ピクスラー エディター)は、Photoshopのような画像編集が行える無料のWEBサービスで、Aviaryとは仕様面で全く異なるものと言える。使い勝手は少々悪いが、動作が軽く細かい調整ができるためPhotoshopを持っていない場合(入っていないPCを使う場合)は色々と捗る部分もあると思う。

なので、画像編集をする必要がある人なんかは知っておいて損はないだろう。ちなみに操作方法はPhotoshopとほぼ同じで、フィルタやレイヤー機能なども同じように使うことができるので結構便利なのではないだろうか。

https://pixlr.com/editor/